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スーペリアモデルの250GTOのリペイント-5

250GTOのヒンジの軸受けの作り方をもう少し詳しく紹介します。材料は0.2mmの洋白板です。これを6/0の刃を付けた糸ノコで挽いて、12 x 6 mm程度の長方形に切り出します。切ったエッジの整形は、ブロックで裏打ちした#320のサンドペーパーが便利です。
プライヤーで長方形の中央を挟み、力を加えて鈍角に曲げます。この曲げた線の中心に、ヒンジの可動軸よりひとまわり細い0.35mmの硬い芯棒(折れたドリル)を、瞬間接着剤で仮止めします。
接着剤が固まったら、洋白板の両端を閉じるように指先で力を加え、万力に挟んでプレスします。このとき左右に飛び出した芯棒が、万力の水平面よりやや上に出た位置で絞ると、上手い具合にチューブ状に成形されます。
絞った洋白板を1時間ほどアセトンに浸し、仮止めの接着剤を溶かして芯棒を引き抜きます。抜いた穴に0.4mmの軸が通るかどうかを確認し、キツいようならドリルで揉んでスムースに仕上げておきます。
ドリルを差したままのチューブをプライヤーで挟み、力を加えて90度に折り曲げます。次にディスクカッターで切れ込みを入れ、平ヤスリのコバを使ってヒンジの凸部分を差し込む溝を作ります。もちろんドリルは抜いておいてくださいね(笑)
左の試作品よりも軸受けの高さが若干低くなっています。中央部分は不要になるので、薄く切れ目を入れ、折るようにして取り除きました。
完成した軸受けはドア前方にあるスリットの目隠しボックスに取り付けます。ちょっと見苦しいですが、マスキングゾルを使ってボディの裏側に仮止めし、きちんと可動するかどうか確認してみます。
ドアの開き具合は以前のこの写真と比べて、より大きく開くようになりました。でも、可動軸が少し内側に傾いているせいで、ドアの先端が斜め上にはね上がっているような印象です。軸受けの取り付け角度を若干調整してみます。

Comments & Trackbacks

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  1. モデルグラフィックスの連載楽しみに見ていました。
    自分には到底無理な作業工程とても楽しみでした。
    一つに纏まって出ないかななんて思ってましたが、無理ですね。
    これからの記事も楽しみにしています。

    • モデルグラフィックスはちょうど10年前ですね。
      当時は勢いが有り余ってました(笑)

      今は1日1ミリでも前に進めれば良いかな、という感じです。
      気長にお付き合いください。

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