God Dwells in Small Things

AMRのFerrari 348tsの修理

ホビーフォーラムが終わって一息ついて、頼まれていたミニカーの修理に取り掛かりました。AMRの348ts、黒いアクリル台座に「Isozaki」と銘が入っているので、五反田界隈で販売されていたものだと思います。どうしてこうなったのか?詳細は分かりませんが、ボディ全体もかなり歪んでいてシャシーと合わない状態だったので、床に落としてウインドウが外れて、ご自身で接着しようとしてあれこれやっているうちに泥沼.. といった感じでしょうか。
とりあえずボディの歪みはじんわり力をかけて捻って元に戻しました。ウインドウはエポキシ系でがっちり接着されていたので、取り外しは簡単だったものの、窓枠のクリーニングには思いのほか時間を取られました。
外したウインドウは使いものにならないので、ヒートプレス用の型から新造しましょう。0.5mm厚のアルミ板を切って曲げて、上辺と下辺のカーブを窓枠の内側に合うように調整します。
アルミの表面を400万から順に2000番まで磨き、0.3mm厚の塩ビ板をガスコンロで炙ってヒートプレスしました。※ 2000番で止めるのがミソで、コンパウンドで磨き上げてしまうと熱した塩ビがピタッと張り付いてシミが残ったりします。
800番のペーパーをかけて窓枠に残った黒い塗膜を取り除き、周囲をマスキングしてグレー寄りの半ツヤ黒で塗装しました。
塩ビ窓のフィッティングは当て木に貼ったサンドペーパーで、いつものようにチビチビと削りながら調整。接着もまたいつものように、水に溶いたセメダインのハイグレード模型用を、細い筆で四隅に流し込んで固めています。
ワイパーもオリジナルパーツが失われていたので、手持ちのエッチングから似合いそうなものを選び、肉持ちのいいウレタン塗料を3-4回吹いて太らせたものを、セメダインで取り付けました。
長年蓄積した表面の汚れを落とすために中性洗剤で丸洗いし、コーティング剤のポリラックを薄く全体に伸ばすように塗って完成です。
こうしてAMR製のミニカーの造形を眺めていると「マッシブでいいなぁ!」。若い頃は「プロバンスのほうがスマートだし、正確だし..」と思っていたので、好みは変わるものですね。
ミニカーの修理で大切なのは「預かった時の状態より悪くしないこと、綺麗にして返すこと」ですね。あと1台、タメオのマクラーレンM23もあるので頑張ります!

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