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レトロなII号戦車製作記 – 足回りとマフラーをアップデート

子どもの頃、模型屋の棚で目にした覚えのあるタミヤのII号戦車。今年はこの名作キットの発売50周年ということで作ってみたくなり、同社のラッカー系塗料(LP-76とLP-77)と一緒にヨドバシから取り寄せました。
元々はモーターライズで遊ぶのが前提のキット。起動輪など足まわりのパーツは頑丈な作りですが、スケールモデル的な視点からはちょっと厳しいので、同じタミヤのC型から使えそうなパーツを移植することにします。
新装版のヴェスペ(イタリア戦)だと誘導輪や予備履帯もアップデートできて便利そうですが、今回は手持ちのパーツを使ってまとめてみましょう! 最初に起動輪の取り付け軸を合わせるため、プラパイプを削ったものを接着しました。
シャシーの底にはいくつか穴が開いており、気になったので黒パテで埋めます。表側をマスキングテープで塞いでおくと、整形の手間が省けて便利です。
リアパネルにつながる斜めの面には、大きなヒケが目立ったので、瞬間接着剤を何度か重ねて埋めました。一般的に低粘度のさらさらしたタイプは、硬化してからの切削感が軽くていいですね。
リアパネルには牽引具とスモークディスチャージャーがモールドされており、牽引具の真ん中のハンドルだけ、削って作り直すことにしました。
直径1mmの真鍮パイプに0.7mmのハンドルをL字に曲げて差し込み、先端にエッチングのチェーンをハンダ付けしています。ちょっとした自己満足ポイントですね。
排気マフラーは2ピース構成で、とりあえずパイプの出口をドリルとモーターツールでえぐりました。表面をおおっている遮熱板は、大昔の『ON THE MARK MODELS』I号&II号セットにあったのを思い出し、発掘してきたものです。
実物の構造では2本のストラップの上に留められているようですが、そのために帯金を巻くのも何なので、パーツ表面の一部を凸状に残し、それ以外のエリアをざっくり削って段差を設けました。黒染め後にカーブさせたエッチング板を、0.3mmの虫ピン4本でマフラーに固定。最近の虫ピンは頭の大きさにバラつきがあるので、モーターツールで回しながらヤスリを当てて、見た目の大きさを揃えておきます。
上部転輪はC型のパーツに合うプラパイプを接着。シャシー側の取り付け穴はドリルで貫通させ、深々と差し込めるようにしました。
下部転輪はポリキャップを使わずに接着することにしましたが、そのままだとガタついてセンターが出にくいので、軸受けの底をちょっとだけえぐって安定させます。
内側の差し込み穴の内縁にも瞬間接着剤を盛るように塗って、シャシー側の軸との嵌め合いをタイトに調整しました。
誘導輪はそのままだとゴツい印象が否めず、ダメもとで旋盤で回したところ上手くセンターが出たので、突っ切りバイトでそれらしく溝を彫っています。
このときは溝を彫るだけで満足だったのですが、追加工作で支柱の隙間も貫通させたくなって、次回に続きます。

1/43のメタル・レジンキットを中心に、模型製作のテクニックをわかりやすく紹介しています。
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