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ルネッサンスのポルシェ935製作記-33

ポルシェ935のインテリアの続き、今日はステアリングの根元から生えているレバー2本をどうしましょ?という話から…。もう既に完成しているシャフトに穴を開けるのはリスクもあるので、別のやり方を考えてみましょう。
材料に選んだのは1.8mm幅の真鍮帯金で、厚みはちょっと厚めの0.3mm。まずは中央にシャフトを通す穴を開け、長軸方向に0.5mmの真鍮線をハンダで仮止めします。
この真鍮線をガイドにして、ラインぎりぎりに達するまでダイヤモンドディスクで削り込み、ハンダを外してエッジを丸めたら、あら不思議! 平らな帯金がレバーに変身しました。
あとはレバーの根元から手前に向かって折るように曲げて、握りの部分から先を反対側に折り戻し、サーフェイサーを塗布してメリハリを付ければ完璧!
塗装はサフを付ける前に全体を黒染めし、最後にエナメルの筆塗りで仕上げています。フロントウインドウ越しに覗き込むと、見えるような見えないような… まあ何もないよりはマシでしょう。
ルームミラーはスパルタンな車内で唯一、市販車の名残を感じるパーツなので、アウターケースはできるだけもっさりとダルく見えるように角を丸めてから、支柱を半田で取り付けました。鏡面部分は洋白帯金を切って磨いて、反対側は黒染めで仕上げています。
ケースはライトグレーを混ぜたシルバーで塗装。エポキシ接着剤で鏡面を取り付けた後で、段差にスミ入れすれば完成です。
シートベルトは繰り返し作っているので「またか…」という気分になりますが、股の部分と腰の部分、肩の部分と3分割にして考えれば、「まあ股ぐらいなら簡単だし、ちょっと作ってみてもいいか」と気持ちが楽になります。要するに、脳は意外と簡単にダマせるってことです。センターのバックルは、ルネッサンスのキットに入っていたエッチングパーツを使用。V字型のベルトは、さかつうの1mm幅の洋白帯金を焼きなまして作ることにしました。
股ベルトが座面に出るための『窓』が必要なので、2種類のタガネを横と縦に使って溝を彫ります。両脇の腰ベルトはタメオのF1に付いてきたエッチングが良さげなので、ガスコンロの炎でよく焼きなまして柔らかくした後、先端部分を半田メッキして使いました。
肩のベルトはメリのランチアLC1を作った時に余ったパーツ。これもガスコンロでよく焼いてから、座面のカーブに沿ってなるべく浮き上がらないように、重力が目に見えて感じられるようにフィッティングするのがコツです。

1/43のメタル・レジンキットを中心に、模型製作のテクニックをわかりやすく紹介しています。
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