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ファインモールドのくろがね四起製作記-16

昨年11月に始めたファインモールドのくろがね四起の製作記もようやく最終回! 今回はかなり長めのエントリーになってしまいましたが、最後までよろしくお付き合いください。
前回の『アルコール落とし』でホコリを表現したので、次のステップでは水性アクリル塗料とスポンジ片を使って塗装の剥がれ跡/チッピングを施します。
ドアのエッジやフェンダーなど、「使い込まれた実物はこんな感じだろうな〜」とイメージしながら、ファレホのダークグレーをランダムにスタンプしていきました。もし「やり過ぎた!」と感じた時は、細目のスポンジやすりで削って調整できます。
続いてGSIクレオスのMr.ウェザリングカラーのブラックとブラウンで、カーキの色調に変化をつけていきます。先ほど行ったチッピングの周辺にもブラウンをわずかに滲ませ、ピンポイントで鉛筆やグラファイトの粉を擦り付けて光沢を与えるとそれらしく見えてきます。
フロントグリル上方のエンブレムは、Mr.メタルカラーのブラスを筆塗り。塗っただけではボヤっとした印象ですが、やはりブラック&ブラウンでピンウォッシュし、グラファイトの粉を擦ればそれらしく見えるから不思議です。
ウェザリングがひと段落したところで、別体で作ってあったメーターパネルとミラーの鏡面を取り付け。ワイパーのモーターに繋がる配線も接着しました。素材はいつもの極細ハンダ線です。
左右の方向指示器のワイヤーも同様。ハンダ線の色はグレーに近い銀色なので、接着する前にウェザリングカラーの黒で塗ってあります。通常ならこれで完成!となるわけですが、先月のモデルグラフィックス(2月号)で特集されていた『フィルタリング』を試してみたくなったので、GSIクレオスから発売されているスポットイエローその他諸々をヨドバシから取り寄せました。
モデル全体のトーンが暗いのが気になったので、このイエローにマルチホワイトを足して明るくしたものを、ボンネットやフェンダーの上に塗り、乾かないうちに専用うすめ液で周囲に馴染ませていきます。
ホイールはフェイスグリーンを溝に落ちないように薄く被せてから、筆で叩くように拭き取ってみたら、なんとも面白い色調になりました。最後にもう一回、タミヤアクリルのバフで足回りを中心に『アルコール落とし』を行い、ツヤ有りとツヤ消しのバランスを整えました。
そして最後に、これまでのウェザリングの余波で汚れていた窓パーツは、ワイパーの軌跡以外をマスキングして、コンパウンドを含ませた綿棒で拭き取っておきます。
そして最後の最後、エンジンやサスペンションのボルトやシャフトの継ぎ目に、つや有りのブラウンをピンウォッシュして完成です。
「これだけは作ろう!」と思っていたフロントグリルのルーバー抜きと、ライトカバーの別パーツ化。あとボンネットとフェンダーのツヤ感などは上手く表現できたと思います。一つだけ心残りがあるとすれば、「フロントタイヤを左右にステアできるように改造すれば良かった…」 です。

1/43のメタル・レジンキットを中心に、模型製作のテクニックをわかりやすく紹介しています。
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