ブガッティの戦前のモノポストレーサー、Type36の1/43スケールモデルの製作記です。実車は1925年に2台だけ作られた、ノーサスに近い実験車みたいなものです。今回は1926年のアルザスGPでピエールドゥヴィスカヤがドライブした、ゼッケン10番の仕様で製作します。
クリスチャンゴゥエルのモデルは、キットの箱を開けたときからリアカウルのボリューム不足が気になっていました。“ボディを切ると完成しない” というジンクスが、一瞬頭を過ぎりましたが(笑) ここはやっぱり切断→肉盛りコースを選ばざるを得ません。
ホワイトメタルが柔らかく、糸鋸だと目詰まりしがちですが、デザインナイフの先で刃の間にこびり付いたメタルをちまちまハジきながら切り進みましょう。
パカっと切断できたら、事前に開けておいた位置ずれ防止の穴に洋白線を差し込み、瞬間接着剤で希望の高さに仮止めします。
不要になったメタルパーツを半田コテで溶かして隙間を埋めました。ここに融点の異なる低温半田などを使うと、数年後にヒケが出てしまうので(おそらくは熱膨張率の違いによるもの)、止めておいたほうが賢明です。
70Wくらいのパワーのある太いコテを使えば、フラックスは使わずともこんな感じで肉盛りが可能です。
多めに盛って余ったメタルは、モーターツールと棒ヤスリでひたすら削ります。久々に机の上がすごいことになりました。