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戦前のクルマ・ブガッティを作ってみよう-26

ブガッティT36の製作記は、引き続きメーターパネルの工作を紹介します。ステアリングのシャフトを受けるコラムの基部は、アレナのストラトスのキットに入っていた四角いエッチングパーツを流用。パーツの真ん中に穴を開け、1mmの真鍮パイプを差し込めるようにしました。
こんなに小さなパーツゆえ、指先やピンセットで保持することは不可能…。瞬間接着剤でプラ板の端に仮止めした状態で作業します。また、ドリルを使うと99%正円になってくれないので、モーターツールのビットをグリグリ回しながら、少しずつ径を拡げていきました。
ステアリングの軸は斜め上方に向いているので、ちょうどいい角度のところで半田を流して一体化します。コラムの上方にはマグネトー(発電装置)を取り付ける穴を開けるため、黒マジックで当たりをつけておきました。
マグネトー本体はホワイトメタルの余剰パーツから作ることにします。最初は手ヤスリで削っていましたが、「そうだ!フライス盤があるじゃないか!」と気がついて、ステアリング脇にある進角調整レバーの溝を刻むついでに削り出しました。
仮止めした瞬間接着剤はアセトン(マニキュア除光液)に浸せばきれいに落とせますが、長時間浸しすぎるとアルミが黒く変色することもあるので注意が必要です。
メーターの文字盤は古いカリグラフのデカールを使いました。表面を覆うガラス板は、前回の製作記でも触れたように、デカールの上から透明のセロテープを貼るのがいちばん簡単です。
ちなみにテープを貼ったらデカールの台紙の裏紙を慎重に剥がし、できるだけ薄くしておくと、ポンチで抜く作業が楽になります。
真鍮パイプで自作したポンチで、ガツン!と(笑) パイプの位置を合わせる繊細さと、トンカチでガツン!の大胆さが同時に要求される作業です。

1/43のメタル・レジンキットを中心に、模型製作のテクニックをわかりやすく紹介しています。
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